検査の結果、遺伝子の異常が見つかりました。
前回も今回も遺伝性の乳がんだったことがわかりました。原因がはっきりしたことは良かったけれど、遺伝子が原因ならどうすることもできないのかなと思いました。
今すぐに必要なのは、悪いところを手術で取り除くこと。幸いに大きさは小さくごく初期の段階であることから、治療は可能とのことでした。
でも、今回新たにできた部分を治療しても、かなりの確率でまたできるだろうということ。
今後、卵巣癌になる確率も通常の人よりもずっと高いだろうということ。この検査をしなければ分からなかったことでした。
癌かもしれない、と気づいたあの不安な気持ち。できればあの気持ちを二度と感じたくない。リスクを下げられるのであれば下げたい。息子が独り立ちするまで見守りたい。できれば好きな人としあわせな家庭を築くところまで見届けたい。
私にある遺伝子異常は、乳がんや卵巣癌に対してのみで、他の臓器に影響を与えることはないのだそうです。遺伝子研究はここ数年とても進歩しています。10年前では分からなかったこと、できなかったことがずいぶんできるようになりました。
予防の一つの選択肢に、リスクのあるものを切除してしまうというものがありました。
少し前にアンジェリーナジョリーさんがされて話題にもなりましたね。
簡単なことではないし、身体も大きく変わってしまう。お金もかかる。でも、ゆっくり悩んでいる時間もなかった。
私は心配な部分をすべて取り除くことを決めました。そして年末に手術を受けました。
今までの自分の姿とは全く違うものになってしまったのはとても悲しいけれど、下した結論には後悔はありません。生きている、そのことを一番に考えました。
私の意思を尊重してくれた夫にはとても感謝しています。
そして、あと少しで抗がん剤の治療も始まります。こちらも2回目。できれば、二度としたくなかったけど、念には念を入れ、リスクを下げるために受けることにしました。
脱毛の辛さは今から怖いけど、10年前よりは改善されているという副作用に10歳歳をとった私が耐えられるか心配だけど、周りの友人や家族に支えてもらって乗り越えたいと思います。
こんなプライベートのこと、ブログに載せるのはどうなんだろう。今も自問自答してます。
でもどこにでもいる普通の人間が病気になるのは誰にでも起こりうることだということを伝えたいと思いました。そしてむやみに怖がるのではなく、正しい時期に正しい治療を受れば未来を考えることができるということを伝えたい。年に一度の検診をちゃんと受けて、自分の体の声を聞いていれば怖くないよと。
そのためにも、私自身がなんとか元気にならなくちゃいけないな。
元気になれたら、恩返しをしたいです。支えてくれた人たちに、同じように悩んでいる人たちの力になれるように。
だから自分に言い聞かせてます、頑張ろうと。